長々編みの編み方|糸を2回かけて2ループずつ引き抜く手順
レシピに「長々編み」と出てきたとき、長編みより糸を何回多くかけるのか、針に残った輪をどこまで引き抜くのか迷いやすいものです。長々編みは、最初の糸かけを2回に増やし、できた4ループを2本ずつ3回に分けて引き抜く背の高い編み目です。長編みとの違いを先に整理してから、1目の動きを順番に追いましょう。
執筆・確認: amilog編集部公開日: 最終更新:

まず答え
長々編みは、針に糸を2回かけてから指定位置へ針を入れ、糸を引き出して針上を4ループにします。次に「糸をかけて2ループだけ引き抜く」を3回繰り返し、針上が1ループになれば1目完成です。立ち上がり鎖の数・それを1目と数えるか・針を入れる位置は作品によって変わるため、編み図と工程文を優先してください。

この記事で分かること
- 編み始めに糸を2回かけ、指定位置から引き出した時点で針上4ループにする
- 糸をかけて2ループだけ引き抜く操作を3回行い、最後は針上1ループに戻す
- 立ち上がり・数え方・針を入れる場所は、長々編みの共通動作と分けてレシピを確認する
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長々編みは、糸を2回かけて作る背の高い編み目
| 比べる点 | 長編み | 長々編み |
|---|---|---|
| 最初の糸かけ | 1回 | 2回 |
| 土台から糸を引き出した直後 | 針上3ループ | 針上4ループ |
| 2ループずつ引き抜く回数 | 2回 | 3回 |
| 標準的な編み図記号 | 縦線に斜線1本 | 縦線に斜線2本 |
長々編みは、長編みの最初の糸かけを1回増やし、引き抜く段階も1回増やした編み目です。クロバーの基礎手順とCraft Yarn Councilのtreble crochet手順は、糸を2回かけ、針上4ループから2ループずつ3回引き抜く流れで一致しています。
長編みより背の高い編み地になりますが、実際の高さは糸の太さ、かぎ針、手加減、土台の拾い方でも変わります。「長編みの何倍」と固定せず、レシピ指定の糸・針・ゲージを優先します。
編み図記号と英語表記を先に確認する
| 表記 | 長編み | 長々編み |
|---|---|---|
| 日本語 | 長編み | 長々編み |
| 米国式英語 | double crochet(dc) | treble crochet(tr) |
| 英国式英語 | treble crochet(tr) | double treble crochet(dtr) |
Craft Yarn Councilの標準記号では、長々編みに相当するtreble crochetは、T字に見える縦線へ斜線が2本入ります。斜線の本数は、土台へ針を入れる前の糸かけ回数を思い出す手掛かりになります。
英語のtrは、米国式では長々編み、英国式では長編みを指します。同じ略語でも手順が変わるため、海外patternでは冒頭の略語表、US terms・UK termsの表示、使用されているscなどの語を確認してから編み始めます。
編み始める前に、3つの作品指定を分けて確認する
- 長々編みを入れるのが、目の頭・作り目の鎖・鎖スペース・輪の中のどこか確認した
- 立ち上がりの鎖が何目か、完成目数へ含めるか確認した
- 同じ場所へ何目編むか、次の土台へ移るか確認した
- 往復編み・輪編みのどちらか、編み進む向きを確認した
- 使用糸とかぎ針をレシピまたは糸ラベルで確認した
- 最初の1目または模様の区切りへ目印を付けられるようにした
クロバーの平編み例は、立ち上がりの鎖を1目と数え、作り目の鎖の裏山へ長々編みを入れます。一方、amilogのミニハートチャームは、作り目の輪の中へ長々編みを入れて形を作ります。長々編み1目の手の動きは同じでも、土台と数え方は同じではありません。
長々編み1目を編む5手順
針の軸へ糸を2回かける
針上にもともとある作業ループとは別に、糸を2回かけます。先端だけでなく針の太さが安定する軸付近へ置き、2本の糸かけが重なって外れないよう根元を軽く支えます。
レシピ指定の場所へ針を入れる
目の頭なら指定された半目または2本、作り目なら指定の鎖、鎖スペースや輪ならその中央へ針を入れます。長々編みだから入れる場所が一律に決まるわけではありません。
糸をかけて土台から引き出す
土台の向こう側で糸をかけ、手前へ1ループ引き出します。この時点は、作業ループ1つ、最初の糸かけ2つ、引き出したループ1つで、針上が合計4ループです。
糸をかけ、手前の2ループだけ引き抜く
一度に全部を通さず、針先に近い2ループだけを引き抜きます。針上は4ループから3ループになります。
2ループだけの引き抜きを、あと2回行う
もう一度行うと3ループから2ループ、さらにもう一度行うと2ループから1ループになります。針上が1ループに戻れば、長々編み1目の完成です。
針上のループ数を段階ごとに追う
| 段階 | 針上のループ | 見るポイント |
|---|---|---|
| 糸を2回かけた直後 | 3ループ相当 | 作業ループ+糸かけ2本 |
| 土台から1ループ引き出した直後 | 4ループ | ここから引き抜きを始める |
| 2ループだけ引き抜く・1回目 | 3ループ | 奥の2ループを残す |
| 2ループだけ引き抜く・2回目 | 2ループ | 一度に全部通さない |
| 2ループだけ引き抜く・3回目 | 1ループ | 1目完成 |
『糸を2回かけた直後』の糸かけは完成した輪ではありませんが、針上で数えると作業ループと合わせて3つ見えます。土台から新しいループを引き出した時点で4ループになれば、その後の3回の引き抜きを落ち着いて追えます。
ループがきついと2本だけを拾いにくくなります。糸を強く締め直すのではなく、各ループを針の軸へ移し、針先を下向きにして2ループの中へ通します。
土台が変わっても、長々編み1目の後半は同じ
前段の目の頭へ編む
編み図に別指定がなければ、前段の目の頭にあるV字2本を拾うのが一般的です。半目だけを拾う模様では、手前・向こうの指定を優先します。
作り目の鎖へ編む
最初の段では、鎖の表側2本・裏山など、レシピが示す位置へ入れます。『針から何目め』は立ち上がりの扱いで変わるため、長々編みだけを根拠に固定しません。
鎖スペースへ束に編む
鎖でできた空間へ束に拾う指定なら、個別の鎖のV字ではなく鎖全体の下へ針を通します。
作り目の輪へ編む
輪の中心へ針を通し、輪を土台にして長々編みを作ります。輪の締め方と1周の終端は、その作品の工程を確認します。
ミニハートチャームでは、輪の中へ長々編みを入れる
amilogのミニハートチャームは、作り目の輪を土台にして長々編みと長編みを組み合わせます。背の高い長々編みがハートの輪郭を作るため、通常の長編みへ置き換えず、レシピが示す順番と目数をそのまま確認します。
作品を始める前に、余り糸で長々編みを1〜3目だけ練習し、針上4ループから1ループへ戻せるか確かめると、輪の中へ続けて編むときに数えやすくなります。練習後はミニハートチャームの公開レシピへ戻り、輪の作り目・長編み・引き抜き編みと組み合わせて進めてください。
長々編みで起きやすい失敗と戻り方
| 起きたこと | 考えられる原因 | 確認・直し方 |
|---|---|---|
| 周りより低く、針上も3ループだった | 最初の糸かけが1回で長編みになった | その目までほどき、糸を2回かけて編み直す |
| 土台へ入れる前に糸かけが外れる | 糸かけが針先へ寄り、根元を支えていない | 2本を針の軸へ移し、編み地の根元を軽く支える |
| 4ループから一度に3本以上引いた | 2ループずつの区切りを飛ばした | 無理に形を整えず、その目だけ戻って2本ずつ3回に分ける |
| 途中から針が通りにくい | ループを針先で締め、軸へ移していない | 糸を強く引かず、針の太い部分でループの大きさをそろえる |
| 目の位置や模様がずれた | 長々編みの動作ではなく土台の拾い位置を誤った | 編み図の記号の根元と工程文を見て、目の頭・鎖・空間・輪を再確認する |
| 糸を割って細い1本だけ拾った | 針先が糸の撚りへ入った | 針を戻し、糸全体をかけ直してから引き出す |
完成した目の高さだけを引っ張って直すと、隣のループまできつくなることがあります。針上ループ数や土台位置が違う場合は、その目まで戻って編み直す方が工程を再現しやすくなります。
次の目へ進む前のチェックリスト
- 土台へ針を入れる前に、糸を2回かけた
- 土台から引き出した直後に、針上が4ループになった
- 毎回2ループだけを引き抜き、合計3回行った
- 完成後の針上が1ループになった
- 前後の目と比べて、意図しない長編みや極端な緩みがない
- 指定された目の頭・鎖・鎖スペース・輪へ入れた
- 立ち上がりと完成目数の数え方を作品の凡例で確認した
- 次の模様へ移る前に、必要なら目印を付けた
まとめ:2回かけ、4ループから、2本ずつ3回
長々編みの芯は、糸を2回かける、土台から引き出して針上4ループにする、2ループずつ3回引き抜く、の3点です。最初は各段階で手を止め、4→3→2→1と針上のループ数を声に出して確認すると、長編みとの混同を減らせます。
1目を安定して編めたら、長編みガイドで糸かけ1回との違いを見比べ、ミニハートチャームのレシピで輪の中へ編む使い方を試しましょう。立ち上がり、針を入れる位置、完成目数は作品指定を優先してください。
よくある質問
- 長々編みは、最初に糸を何回かけますか?
- 土台へ針を入れる前に2回かけます。作業ループと糸かけ2本が針上にあり、土台から新しいループを引き出すと合計4ループになります。
- 長々編みは何ループずつ、何回引き抜きますか?
- 糸をかけて2ループだけ引き抜く操作を3回行います。針上のループ数は4→3→2→1と減り、1ループに戻れば1目完成です。
- 長編みと長々編みの違いは何ですか?
- 長編みは最初の糸かけが1回で、土台から引き出した後の3ループを2回に分けて引き抜きます。長々編みは糸かけ2回、針上4ループ、引き抜き3回で、長編みより背の高い目になります。
- 長々編みの立ち上がりは鎖4目ですか?
- クロバーやCraft Yarn Councilの平編み例では鎖4を使い、1目と数えますが、すべての作品へ固定できる規則ではありません。作品の編み図・凡例・工程文で鎖の数と、完成目数へ含めるかを確認してください。
- 長々編みは、作り目の何目めへ針を入れますか?
- 立ち上がりを何目編み、それを1目と数えるかで変わります。クロバーの例だけを全作品へ移さず、作っているレシピが指定する鎖や目の位置を優先してください。
- 長々編みの編み図記号はどれですか?
- 標準的な記号は、長編みのようなT字の縦線へ斜線が2本入った形です。ただし、作品に凡例や独自記号がある場合はその定義を優先します。
- 英語のtrは長々編みですか?
- 米国式のtreble crochet(tr)は日本の長々編みに相当しますが、英国式のtreble crochet(tr)は日本の長編みに相当します。英国式で長々編みに相当するのはdouble treble crochet(dtr)です。patternがUS termsかUK termsかを先に確認してください。
- 長々編みを長編みで代用できますか?
- 目の高さと模様の形が変わるため、レシピの調整指示がない限りそのまま置き換えません。長々編みの操作が難しい場合は余り糸で1目ずつ練習してから作品へ戻ります。
参考にした基礎資料
- クロバー|かぎ針編みの基礎-2/基本の編み方 — 長々編みの糸かけ、針上ループ、2ループずつ引き抜く手順と平編み例を確認。
- クロバー|かぎ針編みの基礎05 長々編み — 長々編みの公式基礎動画と動作順を確認。
- Craft Yarn Council|Treble Crochet — 米国式treble crochetの糸かけ2回、針上4ループ、2本ずつ3回の標準手順を確認。
- Craft Yarn Council|Certified Crochet Instructors Program — 平編みのtreble crochetで立ち上がり鎖4を1目と数える公式例と、作品指定を確認する根拠に使用。
- Craft Yarn Council|Crochet Chart Symbols — treble crochetの標準的な編み図記号を確認。
- Craft Yarn Council|Crochet Abbreviations Master List — 米国式と英国式のtreble・double trebleの用語差を確認。
- amilog|ミニハートチャーム — 作り目の輪へ長々編みを使う公開レシピとローカルbundleの工程を照合。
- amilog|長編みガイド — 糸かけ1回・針上3ループの長編みと役割を分けて比較。




