かぎ針編みの段数・周数の数え方|今何段目か分からないときの確認方法
途中まで編んで手を止めたあと、「今何段目まで終わった?」「次は何周目?」と分からなくなることがあります。作り目、立ち上がり、レシピの工程番号、実際に完成した段・周を同じ数字として扱うと、記録と編み地がずれやすくなります。往復編み、周ごとに区切る輪編み、らせん編みで基準にする場所を分け、最後に確かな記録がある地点から復元しましょう。
執筆・確認: amilog編集部公開日: 最終更新:

まず答え
段・周を編み終えるたびに、目印とメモまたはカウンターを更新するのが最も確実です。往復編みは、レシピが1段として指定する範囲を編み終えたら1段です。通常の全幅段は端から端、部分編みは指定位置までを数えます。周ごとに区切る輪は、周頭から一周し、引き抜きや中長編みなどレシピ指定の方法で周を完了した時点で1周です。らせん編みは周頭の目へマーカーを付け、次の周頭へ戻るまでを1周として記録します。立ち上がりを1目に含めるかは目数の問題で、それだけを追加の1段・1周には数えません。

この記事で分かること
- 往復編みは、全幅段なら端から端、部分編みなら指定位置まで、レシピが示す範囲を編み終えたら1段
- 輪編みは、周ごとに区切る方法と、閉じずに続けるらせんで周頭の確認方法を分ける
- 毎段・毎周で目印と記録を更新し、見失ったら最後の記録と目数・増減・模様を照合する
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目数・段数・周数・工程番号を分ける
| 数えるもの | 表していること | 混同しやすいもの |
|---|---|---|
| 目数 | 一つの段・周にある編み目の数 | 立ち上がりを1目に含めるか |
| 段数 | 往復編みなどで完成した横方向のまとまり | 作り目、返す動作、工程番号 |
| 周数 | 周頭から一周して完成した輪のまとまり | 閉じる引き抜き、らせんの見た目 |
| 工程番号 | レシピに並ぶ作業手順の番号 | 準備・糸替え・仕上げを含む場合がある |
最初に、いま知りたいのが横の目数なのか、完成した段・周の総数なのかを分けます。立ち上がり鎖を目数に含めるかどうかと、何段を編み終えたかは別の判断です。
日本語のレシピでは、輪編みも「1段目」「2段目」と表すことがあります。この記事では往復編みのrowと区別しやすいよう、輪を一周するroundを便宜上「周」と呼びます。実際に編むときは、使っているレシピの表記へ読み替えてください。
レシピの1行が必ず1段とは限りません。作り目、材料の準備、糸替え、2枚目を編む指示、糸始末などが独立した工程として並ぶことがあります。ページ上の工程番号を、そのまま編み地の段数へ置き換えないでください。
編み始める前に、段・周の区切りを決める
往復編みか輪編みかを確認する
編み地を返しながら進むなら往復編み、中心や土台の周りを回るなら輪編みです。輪編みには、引き抜きや中長編みなどレシピ指定の方法で周ごとに区切る方式と、閉じずに続けるらせんがあります。
最初に数える段・周をレシピで特定する
作り目の次にRow 1・1段目・Round 1・1周目として何を編むかを読みます。作り目だけを自動的に1段と決めません。
周頭または段端へ目印を付ける
往復編みは段の端、輪編みはレシピが示す周頭へ開閉式マーカーを付けます。糸へ付けるのではなく、基準にする目へ通します。
記録を増やすタイミングを固定する
指定範囲を最後まで編み、その段・周が完成した直後だけメモやカウンターを1つ進めます。途中で休む場合は、未完成と分かる印も残します。
往復編みの段数は、レシピが指定する範囲を編み終えて数える
作り目と1段目を分ける
一般的な文章パターンでは、作り目の鎖を用意したあと、指定位置へ編み目を入れてRow 1を作ります。レシピが作り目を段として示さない限り、鎖だけを完成した1段へ足しません。
その段に指定された範囲を最後まで編む
通常の全幅段は片端から反対側まで、引き返し編み・部分編みはレシピが示す位置まで編み終えたら、完成した1段として記録します。指定位置へ到着する前に休んだ場合は、まだ同じ段の途中です。
返してから次の段を始める
turn(返す)は次の段を編める向きへ変える動作です。返しただけ、または立ち上がり鎖だけで新しい1段を完成したことにはしません。
周ごとに区切る輪編みは、指定の終わり方まで編んだら1周
周頭の目を特定する
立ち上がり鎖または最初の通常目など、レシピが周頭として扱う場所を確認し、目印を付けます。立ち上がりを目数に含めるか、最後をどの方法で周頭へつなぐかは作品指定に従います。
指定された目数・模様を一周編む
角や増し目を含め、レシピに書かれた繰り返しを周頭の手前まで終えます。途中でカウンターを進めず、完成目数も確認します。
レシピ指定の方法で周を完了する
最初の目や立ち上がり鎖へ引き抜く方法は代表例です。角の鎖スペースへ中長編みを入れて次の周頭位置を作るなど、別の終わり方もあります。指定された最後の操作まで終えた時点で、その1周を完成として記録します。
周が完了した時点で記録を1周進める
レシピ指定の方法で周を完了し、完成目数を確認したらメモまたはカウンターを更新します。古い目印は次の周頭を確認できるまで残し、立ち上がり鎖が周頭なら鎖を作った直後、最初の通常目が周頭ならその目を編んだ直後に、新しい周頭へ付け替えます。
らせん編みは、周頭マーカーへ戻るまでを1周にする
らせん編みは、各周を引き抜きで閉じず、次の周へ続けて編みます。継ぎ目がないため、編み地の見た目だけでは周の境界が分かりにくくなります。
レシピが示す最初の目へ開閉式マーカーを付け、その周に必要な最後の目まで編みます。古いマーカーを境界確認まで残し、次周の最初の目を編んだ直後に、その目へ付け替えるのが一つの方法です。レシピに別の移し方があれば、その指定を優先して完成した周数を記録します。
マーカーを外したまま編み進めない
移す瞬間に休むと周頭を失いやすいため、古い位置を確認してから新しい周頭へ付け替えます。必要なら別色の予備マーカーを先に付けます。
周ごとの完成目数を併記する
マーカーの位置だけでなく、レシピに完成目数があれば一緒に記録します。増し目・減らし目がある作品では、周数の復元材料になります。
今何段目・何周目か分からないときの復元4手順
最後に確かな記録がある場所へ戻る
メモ、カウンター、写真、色替え、段端や周頭のマーカーから、確実に完成済みと分かる最後の段・周を探します。曖昧な見た目から最初から数え直す前に基準点を決めます。
次の指示に固有の形を探す
完成目数、増し目・減らし目の位置、角の数、模様の繰り返し、色替えなど、候補の段・周を区別できる情報をレシピから拾います。
編み地と候補を一つずつ照合する
現在の目数と直前の増減、段端または周頭の位置を確認します。見える横筋を万能な換算表として使わず、複数の手掛かりが一致する候補を選びます。
確定できなければ、分かる地点まで戻す
二つ以上の候補が残る場合は、まず現在の作業ループへ開閉式マーカーを通し、編み地と目印を写真に残します。糸を切らず、作業ループを失わないよう1目ずつ、最後に確かな記録がある地点まで慎重にほどきます。再開前に目数を確認し、目印と記録を付け直します。
無料レシピで、工程番号と段・周の違いを見る
| レシピ例 | 数えるときの基準 | 確認するもの |
|---|---|---|
| マンタキーホルダー | 作り目のあと、レシピがその段に指定する範囲 | 段端マーカー、完成目数、増減 |
| スクエアシュシュ | 周頭から角と辺を一周し、指定位置まで編み終えた周 | 周頭マーカー、1辺のブロック数、閉じ方 |
マンタキーホルダーには、作り目や同じものをもう1枚編む指示など、表示上の工程であっても完成した1段として数えない行があります。スクエアシュシュにも、ヘアゴムへ糸を付ける準備や糸始末の工程があります。
amilogのレシピでは数える段と準備・仕上げを表示上で分けていますが、別サイトや紙のレシピでは書き方が異なります。工程番号ではなく、そのレシピが段・周として定義した作業を見てください。
よくある数え違いを切り分ける
| 数え違い | 起きやすい原因 | 確認する場所 |
|---|---|---|
| 記録より1段多い・少ない | 立ち上がりや返す動作を1段に足した | その段に指定された完成範囲 |
| 輪の周頭が毎回ずれる | 閉じる位置またはマーカー位置が違う | 周頭、引き抜く指定、完成目数 |
| らせんで境界を失った | マーカーを外したまま次周へ進んだ | 最後の記録、増減、色替え |
| カウンターとレシピ番号が合わない | 準備・仕上げも工程番号に含まれる | 段・周として数える指示か |
| 見た筋と段数が合わない | 編み方や表裏で凹凸の見え方が違う | 段端、目数、模様の繰り返し |
中断する前の段数・周数チェックリスト
- 往復編み、周ごとに区切る輪、らせんのどれか確認した
- レシピで1段目・1周目に当たる作業を確認した
- 段端または周頭の目へ開閉式マーカーを付けた
- 完成した段・周だけをメモまたはカウンターへ記録した
- 途中で止めるときは未完成と分かるメモを残した
- その段・周の完成目数、増減、模様の位置を確認した
- 作り目、立ち上がり、返す動作、閉じる引き抜きを追加の段・周へ足していない
- 工程番号と実際の段・周の番号を同じと決めつけていない
参考資料は、段・周の区切りごとに使う
往復編みとパターンの行を確認する
Craft Yarn Councilのパターン読解資料で、作り目のあとにRow 1を編み、返してRow 2へ進む文章例と、turning chainの扱いがパターンによって異なることを確認できます。
輪編みの閉じ方を確認する
Yarnspirationsの輪編み資料で、周の編み目を作ったあと、指定位置へ引き抜いて閉じる基本の流れを確認できます。作品固有の目数と閉じる場所は各レシピを優先します。
らせんの周頭を記録する
Craft Yarn CouncilのCrochet 911と指導者向け資料では、連続した輪編みで周を数えるためにマーカーを使う考え方を確認できます。
まとめ:完成した段・周だけを、目印と一緒に記録する
往復編みはレシピがその段に指定する範囲まで、周ごとに区切る輪は周頭から指定の終わり方まで、らせんは周頭マーカーから次の周頭までを一つの完成単位として記録します。作り目、立ち上がり、返す動作、周を区切る操作を、それだけで追加の1段・1周へ足しません。
次に作品を編むときは、最初の段端または周頭へマーカーを付け、1段・1周を終えた直後にメモかカウンターを一度だけ進めてください。見失った場合は、最後の記録、完成目数、増減、模様、色替えを照合し、確定できなければ分かる地点まで戻して再開しましょう。
よくある質問
- 作り目の鎖は1段目に数えますか?
- レシピの表記を優先します。一般的な文章パターンでは、作り目の鎖を用意したあと、その鎖へ指定目を編んだ範囲をRow 1・1段目とします。作り目だけを自動的に1段へ足さないでください。
- 立ち上がり鎖を編んだら次の1段に数えますか?
- 立ち上がり鎖だけでは、次の段を編み終えていません。立ち上がりを最初の1目として目数に含めるかは別の問題で、レシピ指定に従います。段数は、その段に指定された範囲を編み終えた時点で更新します。
- 引き抜き編みで輪を閉じたら、それが次の1周目ですか?
- 通常は、指定目を一周編み、指定位置へ引き抜いて閉じた時点でその周が完成します。閉じる引き抜きだけを次の1周として足しません。引き抜く位置と、引き抜きを目数に含めるかはレシピを確認してください。
- らせん編みで周の境目が分かりません。どこへマーカーを付けますか?
- レシピが周頭として扱う最初の目へ、開閉式マーカーを付けます。一周を編み終えたら、次の周頭へ付け替えます。増し目や減らし目がある場合は、周ごとの完成目数も一緒に記録してください。
- 編み地の横筋を数えれば段数が分かりますか?
- 編み方や拾う半目、表裏、糸の毛足によって筋の見え方が変わるため、横筋1本を常に1段とは数えません。段端、最後の記録、目数、増減、模様の繰り返しを組み合わせて判断します。
- 段数カウンターは、いつ1つ進めますか?
- この記事では完成済みの数を記録し、その段・周が完成した直後に1つ進めます。5段完成して次がRow 6なら記録は5です。現在編んでいる段番号を表示する方式もあるため、途中で方式を混ぜません。途中で休む場合は、何目まで編んだかを別にメモします。
- レシピの手順番号と段数が合わないのは間違いですか?
- 間違いとは限りません。作り目、材料の準備、糸替え、仕上げなど、段・周として数えない工程にも番号が付くレシピがあります。Row・Round・段・周として示された作業と、完成した編み地を照合してください。
- 10cmの段数と、作品全体の段数は同じ数え方ですか?
- 目的が違います。10cmの段数はゲージとして一定範囲に入る密度を測り、作品全体の段数は完成した段を記録します。ゲージを測る場合は中央の安定した範囲を使い、作品の総段数とは分けてください。
参考にした基礎資料
- Craft Yarn Council|How to Read a Crochet Pattern — 往復編みのRow 1からRow 2への進み方、rowsとrounds、turning chainの扱いがパターンによって異なることを確認。
- Craft Yarn Council|Crochet 911 — 往復編みでは段末で目数を確認すること、連続する輪編みではマーカーを使って周を数える考え方を確認。
- Craft Yarn Council|Certified Crochet Instructors Program — 段ゲージの数え方と、らせん状の輪編みで周マーカーを移して記録する方法を確認。
- Yarnspirations|How to Crochet in the Round — 輪の編み目を一周作り、指定位置へ引き抜いて閉じる基本の流れを確認。
- Yarnspirations|How to Read Crochet Diagrams — 段番号・周番号の位置、往復編みと輪編みで編み図を追う向きが異なることを確認。






