かぎ針編みの編み地にクロスステッチする方法|細編みにX字模様を付ける
完成した細編み地には、別の毛糸をとじ針へ通し、編み目を方眼のように見立ててX字模様を後から付けられます。かぎ針で編み地の表面に引き抜き編みをする方法ではなく、針を表裏へ通すクロスステッチです。まず小さな細編みの練習片で、1目の4隅と斜線の重なりを確認してから作品へ進みましょう。
執筆・確認: amilog編集部公開日: 最終更新:

まず答え
細編み1目を1つの区画として見ます。とじ針を裏から区画の下角へ出し、反対側の上角へ入れて1本目の斜線を作ります。次に、空いている下角から針を出し、反対側の上角へ入れるとX字が完成します。始める角は図案によって変えられますが、並んだXの上側に重なる斜線はすべて同じ向きへそろえます。糸を引いて編み地が縮まないよう、表面へ自然に沿う強さで整えます。

この記事で分かること
- 完成した細編み1目を1区画として、4隅のすき間へとじ針を通す
- 1本目の斜線と上に重なる斜線の向きを、模様全体でそろえる
- 裏の糸を長く渡さず、編み地を縮めない強さで刺して糸端を始末する
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クロスステッチは、完成後にとじ針で付けるX字模様
Lion Brandは、クロスステッチを完成したかぎ針編みの表面へ後から色や小さなモチーフを加える刺しゅうとして説明しています。編み目そのものを交差させて編む交差模様とは別の技法です。この記事では、完成した細編み地へ毛糸用とじ針でX字を付ける方法だけを扱います。
Craft Yarn Councilの講師用資料は、細編み1目を1つの区画として扱う手順を示しています。細編みは布のような完全な正方形ではないため、Xの幅と高さは編み地の目数・段数に沿って少し横長または縦長に見えることがあります。Xを無理に正方形へ引っ張らず、編み地の区画へ合わせます。
| 技法 | 使う道具 | 表面に見えるもの |
|---|---|---|
| この記事のクロスステッチ | 毛糸用とじ針と別糸 | 完成した細編み1目を覆うX字 |
| 表面引き抜き編み | かぎ針と作業糸 | 表面に連なる鎖状の線 |
| 編みながら作る交差模様 | かぎ針と作業糸 | 編み目自体が交差した凹凸 |
細編み1目を1区画として、道具と開始位置を準備する
完成した細編み地
目と段を数えられる、無地に近い部分から始めます。表裏と上下を先に決め、必要なら端や段の最初へ目印を付けます。
毛糸用とじ針
毛糸が通る大きな穴と、編み地の糸を割りにくい丸い針先のものを使います。針が太すぎて区画のすき間を広げる場合は、毛糸と針の組み合わせを見直します。
模様用の毛糸
本体の目を覆える一方、通すたびに編み地を押し広げない太さを小さく試します。素材、洗濯方法、色落ちの注意は毛糸ラベルと作品の扱いに合わせます。
図案または配置メモ
1つのマスを細編み1目として、横の目数と縦の段数を数えます。作品中央へ置く場合は、編み地と図案の中心をそれぞれ確認します。
編み地の表側と上下を決める
模様を見せたい面を上に置きます。作品を回しながら刺すと上下を取り違えやすいため、上辺へ目印を付けます。
横の目と縦の段を数える
細編みの柱と段の境目を見て、図案に必要な区画が収まるか確認します。目数や段数が足りなければ、図案を詰め込まず小さくします。
開始する1目の4隅を探す
対象の細編みの左下、右下、左上、右上にあたるすき間を指で確認します。毛糸そのものを割る位置ではなく、目と目・段と段の境目を使います。
裏に糸端を残す
模様糸をとじ針へ通し、あとで裏側へ始末できる長さを残します。資料間で推奨長さが異なるため固定値にはせず、短く切り詰めません。
単独のX字を刺す4ステップ
ここでは、左下から右上へ1本目を作り、右下から左上へ2本目を重ねる例で説明します。Craft Yarn Councilの横一列の例と同じ向きです。Lion Brandは反対向きから始める単独Xの例を示しており、開始方向自体は1通りではありません。図案の指定がなければ、選んだ向きを模様全体で統一します。
左下から針を出す
とじ針を編み地の裏から表へ通し、選んだ細編み区画の左下から模様糸を出します。裏側に残した糸端を引き抜かないよう指で支えます。
右上へ針を入れる
区画を斜めに横切り、右上のすき間から裏へ針を入れます。糸を締め上げず、表面へ沿うところで止めます。これが1本目の斜線です。
右下から針を出す
裏側で長く遠回りせず、同じ区画の右下から表へ針を出します。針先で本体糸や1本目の斜線を割らないようにします。
左上へ入れてXを完成する
左上へ針を入れ、2本目の斜線を1本目の上へ重ねます。Xの中央が極端にずれず、編み地がつれていなければ1目分の完成です。
横一列・図案どおりにXをそろえる
横へ連続するXは、1つずつ完成させる方法と、同じ向きの半分の斜線を並べてから戻りながら交差を完成させる方法があります。Craft Yarn Councilは後者の流れを示し、DMCも一般的なクロスステッチの方法として、半分の斜線を一列作って戻る方法を紹介しています。
最初の区画で左下から右上へ刺す
1本目の斜線を作り、次の区画へ移ります。
同じ向きの斜線を横へ並べる
図案でXが必要な区画だけ、左下から右上の斜線を続けます。区画を飛ばす場合は、裏の糸を長く渡す前に糸をいったん始末するかを判断します。
端まで来たら反対向きに戻る
右下から左上へ刺しながら戻り、先に作った斜線の上へ同じ順番で重ねます。
上側の斜線方向を確認する
DMCは、各Xの上に重なる斜線を同じ方向へそろえるよう案内しています。1つだけ逆になった場合は、次へ進む前にそのXを刺し直します。
| 図案の状態 | 刺す順番 | 確認点 |
|---|---|---|
| 隣り合うXが横一列 | 同じ向きの斜線を進め、戻りながらXを完成 | 上側の斜線が全て同方向か |
| 離れた場所に少数のX | 近いまとまりごとに刺し、離れる前に裏を確認 | 裏側の長い渡り糸がないか |
| 左右対称のモチーフ | 中心と端の区画を数えてから片側ずつ進む | 中心線からの目数・段数が同じか |
裏の糸を長く渡さず、最後に糸端を始末する
表側だけでなく、数目ごとに裏側も確認します。Craft Yarn Councilは、模様糸の張りを編み地に合わせないと編み地がつれると注意しています。離れた模様まで一本の糸を強く渡すと編み地を引き寄せやすいため、数目ごとに裏側を確認し、長い距離を移るときは短いまとまりに分けます。
刺し始めと刺し終わりの糸端は、作品の指定がなければ大きな結び目だけに頼らず、裏側の同色部分へとじ針で通します。一般的な糸始末の考え方は別記事で確認し、表へ模様糸が抜けない範囲で方向を変えて始末します。
- 裏側の糸が、離れた模様へ長く一直線に渡っていない
- 渡り糸が指や詰め物へ引っ掛かる輪になっていない
- 編み地を平らに置いたとき、模様部分だけ縮んでいない
- 始めと終わりの糸端を、切る前に裏側へ始末した
- 作品の洗濯・手入れ方法に合う糸を使った
Xが埋もれる・ゆがむ・編み地がつれるとき
| 見える状態 | 確認すること | 直し方 |
|---|---|---|
| Xが小さく埋もれる | 4隅ではなく、区画の内側へ針を通していないか | そのXだけ抜き、目と段の境目にある4隅へ刺し直す |
| Xごとに傾きが違う | 上側に重なる斜線の向きが混ざっていないか | 全体の上側を同じ向きに決め、逆のXを直す |
| 模様部分だけ縮む | 糸を引き締めすぎたか、裏の渡りが短すぎないか | 直前のXまで針を戻し、編み地へ沿う長さにゆるめる |
| 本体糸が毛羽立つ | とじ針が編み地の糸を割っていないか | 糸を引き切らず針を戻し、糸と糸のすき間へ通し直す |
| 裏側が厚く固い | 同じ場所を何度も通したか、結び目や長い渡りが重なっていないか | 不要な重なりをほどき、短いまとまりへ分けて始末する |
マンタレシピで試す前のチェックリスト
無料レシピ「マンタキーホルダー」には、完成した面へ別糸で模様をステッチする工程があります。レシピの写真・工程とこの記事の針路を一緒に見て、模様を付ける面、組み立て前後の順番、使う糸を確認してください。この記事のX字は一例なので、レシピの完成見本と異なる図案を勝手に追加する説明ではありません。
- 細編みの目と段を数え、図案が収まる位置を決めた
- 作品の表側・上側と、模様の中心へ目印を付けた
- 小さな練習片で4隅と斜線の向きを確認した
- 本体を割りにくいとじ針と、太すぎない模様糸を選んだ
- 表側のX、裏側の渡り、編み地のつれを数目ごとに見た
- 組み立てや詰め物の前に、糸端を始末できる順番か確認した
よくある質問
- かぎ針編みのクロスステッチは、かぎ針で編みますか?
- この記事の方法は、完成した細編み地へ毛糸用とじ針でX字を刺す表面装飾です。かぎ針で表面に引き抜き編みをする方法や、編み目自体を交差させる模様とは別です。
- どの編み目を1マスとして数えますか?
- この記事では、Craft Yarn Councilの説明に合わせて細編み1目を1区画として数えます。横は細編みの目、縦は段を数えます。長編みや透かし模様へ同じ数え方を一律に当てはめず、レシピの指定を確認してください。
- X字は右上がりと左上がりのどちらから刺しますか?
- 開始方向は1通りではありません。大切なのは、模様全体で1本目の斜線と、その上へ重ねる斜線の向きを統一することです。図案やレシピに方向指定がある場合はそちらを優先します。
- クロスステッチ用の糸は、本体と同じ太さでよいですか?
- 同じ太さでも使えますが、編み地の目を押し広げる、Xが埋もれる、表面を覆いすぎる場合があります。本体と模様糸の組み合わせを小さな練習片で試し、毛糸ラベルの手入れ方法も合わせて確認してください。
- 裏側で模様糸を長く渡してもよいですか?
- 離れた場所まで強く長く渡すと、編み地のつれや絡みにつながります。近いXをまとまりとして刺し、離れる場合は糸端を始末して新しく始める方法を検討してください。
- X字がゆがんだときは、糸を引けば直りますか?
- 強く引くと細編み地まで縮みます。ゆがんだXまで針を戻し、4隅と斜線の重なりを確認して刺し直します。編み地を平らに置き、表面へ自然に沿う強さへ整えてください。
参考にした基礎資料
- Craft Yarn Council「Certified Crochet Instructors Program」 — 細編み1目を1区画として、左下から右上へ半分の斜線を並べ、戻りながらXを完成させる手順と図を確認。
- Lion Brand Yarn「How to Crochet: Cross Stitch」 — 完成したかぎ針編みへ後から模様を加える技法であること、単独のXを4隅へ通して作る手順を確認。
- DMC「Step by Step Cross Stitch Guide」 — 1つずつXを完成させる方法と半分の斜線を並べて戻る方法、上側の斜線方向を統一する原則を確認。



