毛糸の2本どりとは?2本を一緒に編む方法・針・ゲージの決め方
レシピに「2本どり」とあったとき、2本を交互に使うのか、同時に針へかけるのか迷いやすいものです。2本どりは、2つの糸端をそろえ、2本どりと指定された区間で1本の作業糸のように一緒に扱う方法です。まずは2玉を分けて置き、小さな試し編みで2本を同じ力加減に保てるか確認しましょう。
執筆・確認: amilog編集部公開日: 最終更新:

まず答え
毛糸の2本どりは、2本の糸をそろえ、2本どりと指定された区間の糸かけとループに2本とも入るよう1束として編みます。2玉から1本ずつ出す方法が分かりやすく、中心から引き出せる形状の1玉なら中心端と外側端を使う方法もあります。2本を合わせた太さ、合うかぎ針、完成ゲージを一律に換算する規則はないため、レシピ指定を優先し、指定がなければ試し編みで編みやすさ・寸法・風合いを確かめてください。

この記事で分かること
- 2本どりの指定区間では、2つの糸端を1本の作業糸として同時にかける
- 糸玉を分けて置き、各ループに2本とも入っているか1段ごとに確認する
- かぎ針号数・ゲージ・必要量は固定換算せず、作品指定または試し編みで決める
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2本どりは、2本の糸を1束として同時に編む方法
| 言葉 | 糸の扱い | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| 1本どり | 1つの糸端を作業糸にする | 針へかかる糸は1本 |
| 2本どり | 2つの糸端をそろえて1束にする | すべてのループに2本ずつ入る |
| 配色・糸替え | 使う糸を途中で切り替える | 常に2本を同時に編むとは限らない |
Yarnspirationsのmulti-strand crochetガイドは、複数の糸をまとめ、1本の糸として編む方法を説明しています。2本を交互に使うのではなく、糸をかけるときもループを引き出すときも2本を一緒に動かします。
糸ラベルにある2-plyなどのplyは、1本の糸を構成する撚り合わせ本数を表す言葉です。2本どりは、完成した糸を2本同時に作業糸として使う方法なので、同じ意味ではありません。
始める前に、レシピと2枚の糸ラベルを確認する
- レシピが2本どりを指定しているか、自分で置き換える試作かを分けた
- 指定糸・色・かぎ針・完成ゲージ・必要量を確認した
- 2本の素材、太さ、洗濯表示、ロット番号をそれぞれ確認した
- 2玉の残量が、作品の途中で片方だけ尽きない量か確認した
- 試し編みをほどくための余裕を含めて糸を用意した
- 既存の1本どりレシピは、無調整で2本どりへ変更しないと決めた
Craft Yarn Councilの基準では、糸ラベルから重量・長さ・素材・推奨針・ゲージ・手入れ方法などを確認できます。2本が同じ商品でも、玉ごとの長さや残量を見ておくと、片方だけ先に終わる事態へ備えやすくなります。
レシピが2本どりを前提に設計されている場合は、その糸・針・ゲージを優先します。1本どりレシピを自己判断で2本どりにすると、寸法、風合い、穴の大きさ、必要量が変わるため、同じ作品になるとは限りません。
2玉から出す方法と、1玉の両端を使う方法
2玉から1本ずつ出す
それぞれの玉から糸端を1本ずつ出し、2玉を少し離して置きます。糸の動きと残量を別々に確認しやすく、初めての2本どりではこの方法が分かりやすいです。
同じ1玉の中心と外側から出す
中心から引き出せる形状の糸玉では、中心端と外側端をそろえる方法もあります。Yarnspirationsも選択肢として紹介していますが、玉が転がる、外側の糸が巻き付く、中心から糸の塊が出る場合があるため、動きを止めて整えられる場所で使います。中心端が見つからない玉を無理に掘りません。
2色または異なる糸を組み合わせる
2玉を分けて置き、どちらの糸がどのループに入ったか見える配色にすると確認しやすくなります。異素材は手入れ・伸び方・風合いが違うため、完成品へ進む前に試し編みを洗って確かめます。
かぎ針で2本どりを始める5手順
2つの糸端を同じ長さにそろえる
作品を2本どりで始める場合は糸端を並べ、2本とも糸玉へつながっていることを確認します。途中から2本へ増やすレシピでは、指定された追加位置と糸端の残し方を優先します。
2本をまとめて作り目のループを作る
2本を1束として持ち、レシピ指定の作り目を作ります。通常の結び目または輪の作り目など、開始方法は作品の工程を優先します。
糸をかける前に2本が並んでいるか見る
人差し指へ2本を一緒にかけ、片方が指から外れていないか確認します。2本の間隔を無理に広げず、同じ経路へ通します。
2本を同時にかけ、1つのループとして引き出す
鎖編み、細編み、長編みなどの各操作で、針先が2本とも捉えたことを見てから引き出します。技法ごとの針を入れる位置とループ数は、基本ガイドまたはレシピへ戻って確認します。
数目ごとに表裏を見て、2本ずつ入っているか確かめる
針上の作業ループ、目の頭、裏側に片方だけの細い輪がないか確認します。異常を見つけたら先へ進まず、その目まで戻って2本をそろえて編み直します。
片方だけ拾っていないか、3か所で確認する
| 確認する場所 | 正常な状態 | 片方を落としたサイン |
|---|---|---|
| 針上の作業ループ | 2本が並んで1つの輪を作る | 1本だけが針に残る |
| 目の頭 | V字の各脚に2本が見える | 一部だけ細い、色が片方しかない |
| 編み地の裏 | 2本が同じ目を通る | 短い浮き糸や大きな緩みがある |
Yarnspirationsは、編んでいる途中で1本を落とすことがmulti-strand crochetの注意点だと説明しています。特に、針先が糸の間へ入ったときや、2本の張りが大きく違うときに起こりやすいため、1段または1周ごとに表裏を見ます。
落とした1本を後から強く引いて目の中へ隠しても、同じ構造には戻りません。該当目までほどき、2本を一緒に針へかけ直します。
かぎ針の号数は、固定換算せず試し編みで決める
レシピ指定があれば、その針から試す
2本どり前提のレシピは、指定糸、かぎ針、完成ゲージを組み合わせて確認します。糸ラベルの推奨針だけで上書きしません。
指定がなければ、小さな試し編みを作る
作る作品と同じ技法で、2本をそろえて編みます。針が糸を割らずに通るか、編み地が硬すぎないか、ループが緩すぎないかを見ます。
寸法と風合いを分けて確認する
ウェアや寸法指定の作品はゲージを測り、バッグや小物も厚み、穴、曲がりやすさを確認します。寸法が小さすぎるなら大きい針、大きすぎるなら小さい針を試しますが、風合いも同時に見ます。
必要なら洗って、再測定する
完成後に洗う作品や異素材を組み合わせた場合は、糸ラベルに従って試し編みを手入れし、乾いた後の寸法・縮み・伸び・表情を確かめます。
必要量は『2倍』だけで決めず、2本それぞれを管理する
2本どりでは、編み地の同じ経路を2本の糸が通るため、どちらの糸にも作品を編み切れるだけの長さが必要です。ただし、1本どりレシピの必要量を単純に2倍すれば必ず足りるとは断定できません。針、ゲージ、模様、糸の組み合わせを変えると消費量も変わります。
2本どり指定のレシピでは、各色・各糸の指定量を用意します。自分で置き換える場合は、完成品と同じ条件の試し編みを作り、使用前後の重量または長さを測って余裕を持たせます。必要量の計算は、一般の必要量記事で単位とラベルの長さを確認してください。
同じ糸2玉
残量をそろえ、片方が減る速度だけ違わないか区切りごとに確認します。玉の巻きや糸の引き出し抵抗で、減り方が少しずれることがあります。
2色
必要量を色別に記録します。片方だけ交換するとその位置で結び目・糸端・色の連続性が変わるため、交換位置は作品の目立たない場所と工程指定を優先します。
同じ1玉の両端
2つの取り口は同じ1本の連続した糸を共有し、使うほど互いに近づきます。残量は1玉全体で管理し、取り口が近づく前に、2本とも切り替えられる区切りと糸始末分を確保します。
違う色・素材を組み合わせるときの判断
| 見る項目 | 確認する理由 | 試し編みで見ること |
|---|---|---|
| 素材と手入れ表示 | 洗い方や耐熱性が違うことがある | 同じ方法で手入れした後の変化 |
| 伸び・弾力 | 片方だけが余ったり縮んだりすることがある | 表裏の浮き、波打ち、戻り方 |
| 色 | 2本の混ざり方や色移りは画面だけで分からない | 乾いた状態の見え方と色の変化 |
| 表面と撚り | 針が片方だけを割りやすい組み合わせがある | 引っ掛かり、毛羽、ループの見やすさ |
異なる糸を組み合わせること自体はできますが、相性を名称だけで保証できません。片方の手入れ条件にもう片方が合わない場合は、より慎重な条件を選ぶか、その組み合わせを作品へ使わない判断も必要です。
初めての2本どりでは、同じ商品・同じ太さの2玉から始めると、操作の違いを観察しやすくなります。配色や異素材は、2本を同時に拾えるようになってから小さな試し編みで試します。
2本どりで起きやすい失敗と直し方
| 起きたこと | 考えられる原因 | 確認・直し方 |
|---|---|---|
| 一部だけ細い | 片方の糸を拾わず1本で編んだ | その目まで戻り、2本を一緒にかけ直す |
| 片方だけ大きな輪が出る | 2本の張りがそろわず、一方だけ余った | 糸玉側を整え、2本を同時に軽く引いてループをそろえる |
| 糸が何度もねじれる | 作品を同じ方向へ回し続けた、2玉が近すぎる | 作業を止め、糸玉を分け、玉側から交差をほどく |
| 針が通らず編み地が硬い | 針が組み合わせに対して小さい、手が強い | その試し編みをほどくか別スワッチを作り、大きい針で作り目から比較する |
| 穴が大きく形が安定しない | 針が大きい、手が緩い、模様との相性が違う | 小さい針も試し、ゲージと風合いを比較する |
| 片方だけ先になくなる | 玉の残量または引き出し量が違った | 不足する糸の交換位置を工程に合わせ、次回は開始前に残量を確認する |
作品へ進む前のチェックリスト
- レシピの2本どり指定と、指定糸・針・ゲージを確認した
- 2つの糸端がそれぞれ糸玉へつながっている
- 2玉を分けて置き、糸が無理なく出る
- 作り目と各ループに2本とも入っている
- 片方だけ緩い輪や、裏側の浮き糸がない
- 試し編みで針の通り、厚み、穴、風合いを確認した
- 寸法が必要な作品は、指定の方法でゲージを測った
- 2本それぞれの残量と手入れ表示を確認した
まとめ:2本をそろえ、1束として編み、試し編みで決める
毛糸の2本どりでは、2つの糸端をそろえ、すべての糸かけとループで2本を一緒に扱います。初めは2玉を分けて置き、数目ごとに針上・目の頭・裏側を見て、片方だけ落としていないか確認しましょう。
かぎ針号数、ゲージ、必要量は一律に換算せず、作品指定を優先します。指定がない試作は、鎖編み・細編みの小さな試し編みから始め、編みやすさ、寸法、風合い、手入れ後の変化を確認してから作品へ進んでください。
よくある質問
- 毛糸の2本どりとは何ですか?
- 2つの糸端をそろえ、1本の作業糸のように同時に編む方法です。糸をかけるときもループを引き出すときも2本を一緒に扱い、すべての目に両方の糸が入るよう確認します。
- 2本どりは、毛糸を2玉用意しますか?
- 2玉から1本ずつ出す方法が分かりやすいです。中心から引き出せる形状の1玉なら、中心端と外側端を使う方法もありますが、糸が巻き付く、中心から塊が出るなどの可能性があるため、止めて整えられる場所で使います。
- 2本どりのかぎ針は何号ですか?
- 一律の号数はありません。2本どり前提のレシピがあれば指定針から試し、指定がなければ小さな試し編みを作って、針の通り、編み地の硬さ、穴、完成ゲージを確認して決めます。
- 同じ太さの毛糸を2本合わせると、必ず次の太さになりますか?
- 目安として近い太さになる場合はありますが、必ず同じ分類・ゲージ・風合いになるとは限りません。糸の素材、構造、撚り、手加減、編み方で変わるため、固定換算ではなく試し編みで確認します。
- 2本どりの必要量は、1本どりの2倍ですか?
- 単純に2倍で必ず足りるとは断定できません。2本どりでは各糸が同じ編み地を通りますが、針やゲージを変えると消費量も変わります。2本どり指定レシピの量を優先し、置き換えでは同条件の試し編みから見積もります。
- 違う太さや素材の毛糸を2本どりにできますか?
- できますが、完成品で問題がないとは限りません。手入れ表示、伸び、縮み、色、表面の引っ掛かりを確認し、作品と同じ技法で試し編みを作って手入れ後まで比べます。
- 2本のうち片方だけ拾ってしまったら、どうしますか?
- 片方だけの目まで戻り、2本をそろえて編み直します。後から片方を引いて隠しても同じ構造にはならないため、針上・目の頭・編み地の裏を1段または1周ごとに確認します。
- 1本どりのレシピを、そのまま2本どりで編めますか?
- 同じ寸法や風合いになるとは限りません。まずレシピの許容範囲と完成ゲージを確認し、指定がなければ試し編みで寸法・厚み・穴・手触りを確認してから、作品全体を調整できる場合だけ進めます。
参考にした基礎資料
- Yarnspirations|Guide to Multi-Strand Crochet — 複数の糸を1本として扱う定義、2玉・1玉両端の準備、糸玉の分け方、片方を落とす注意、針と試し編みの判断を確認。
- Lion Brand Support|Can I combine two strands of one weight to equal a larger weight? — 2本を合わせた太さは概算であり、完成ゲージの確認が必要であることを確認。
- Craft Yarn Council|Standard Yarn Weight System — 糸の太さ・針・ゲージの数値は目安で、patternのゲージを優先する基準を確認。
- Craft Yarn Council|Hooks & Needles — かぎ針はmm表記と試し編みを使い、ゲージに応じて号数を調整する考え方を確認。
- Craft Yarn Council|Yarn Standards: Basics — 糸ラベルで長さ、素材、推奨針、ゲージ、ロット番号などを確認する基礎情報を参照。
- Craft Yarn Council|Certified Crochet Instructors Program — 糸の構造、糸ラベル、ゲージ、かぎ針と糸の選択に関する講師用基礎資料を確認。




