一目ゴム編みのイタリア式伏せ止め|とじ針を通す順番
一目ゴム編みの端を基本の伏せ止めで閉じたら、編み地は伸びるのに縁だけがつれることがあります。別の方法を探して『イタリア式』にたどり着いても、とじ針を通した目をいつ棒針から外すのかが分かりにくいものです。ここでは、平らに編んだ表1目・裏1目の練習片を使い、先頭が表目、次が裏目の場合に限って、追加のチューブラー段を編まないBrooklyn Tweedの手順を一つずつ追います。
執筆・確認: amilog編集部公開日: 最終更新:

まず答え
先頭が表目、次が裏目の一目ゴム編みなら、作業糸を切ってとじ針へ通し、最初の表目へ裏編み方向、2目目の裏目へ編み地の裏から表編み方向に通します。この準備では2目とも棒針に残します。その後は『先頭の表目へ表編み方向に通して外す→現在の2目目にある表目へ表側から裏編み方向に通して残す→先頭の裏目へ裏編み方向に通して外す→現在の2目目にある裏目へ裏側から表編み方向に通して残す』を、棒針に2目残るまで繰り返します。最後の表目を表編み方向に通して外し、裏目を裏編み方向に通して外して、糸をやさしく留めます。off・onの表裏はとじ針を差す向きで、棒針で新たに目を編む操作ではありません。

この記事で分かること
- 表1・裏1で始まる平らな編み地を対象に、準備の2目はどちらも外さない
- 反復は『表方向で外す・裏方向で残す・裏方向で外す・表方向で残す』の4動作
- 残り2目は表、裏の順で外し、練習片で縁の伸びと手加減を確かめる
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通常の伏せ止めと何が違う?向く編み地を先に決める
既存の『一目ゴム編みの伏せ止め』は、針上の表目を表編み、裏目を裏編みし、前の目を次の目にかぶせて閉じる方法です。今回のイタリア式は編み目を新たに編まず、糸端を通したとじ針で針上の目を縫い合わせます。Brooklyn Tweedは、一目ゴム編みに向く、丸みがあって伸びのある端に仕上げる方法として紹介しています。
伏せ止め側がつれる一目ゴム編みの袖口やリストウォーマーを試す候補になります。ただし糸・手加減・編み地によって見え方と伸びは変わり、すべての作品に最適と決められません。レシピに伏せ止め方法や追加の段が指定されている場合は、その指定が優先です。ここでは追加のチューブラー段を編まない、平らな表1・裏1の編み地だけを扱います。輪編みや先頭が裏目の並びを自己判断で読み替える手順ではありません。
| 方法 | 針上の目の閉じ方 | この記事で扱うこと |
|---|---|---|
| 模様に沿う通常の伏せ止め | 表目・裏目を編み、古い目をかぶせる | 別記事で手順を確認する |
| イタリア式伏せ止め | 糸端をとじ針で通し、指定の目だけ順に外す | 準備から最後の2目までを確認する |
とじ針・糸端・最初の2目を準備する
いまの面で表1・裏1の並びか確認する
伏せ止めを始める向きに編み地を持ち、左針の先頭が表目、2目目が裏目、以後も交互に並ぶか見ます。V字の表目と横のこぶの裏目を区別できない場合は、関連記事で縦の列を追ってから始めます。
糸端を残して切り、とじ針に通す
Brooklyn Tweedの目安は、伏せ止めする端の幅の約3倍の糸端です。作品の幅と糸の扱いやすさを見て不足しない長さを確保し、とじ針の穴へ通します。これは伏せ止め用の目安で、後の脇とじに必要な糸の長さまで含む固定値ではありません。
目を棒針に置いたまま作業する
糸を切っても、編み地の目は左針から先に抜きません。とじ針を目へ通した後に『外す』と書かれたときだけ、その目を棒針から落とします。棒針の先から目が滑り落ちそうなら、作業する数目だけを針先近くに寄せてください。
準備の2回:先頭の表目と2目目の裏目は、まだ外さない
先頭の表目へ、裏編み方向に通す
左針の最初の表目へ、とじ針を裏編みする向きに差し、糸端を引き通します。この表目は左針に残します。『表目だから表編み方向』ではない点が、準備で間違えやすいところです。
2目目の裏目へ、裏側から表編み方向に通す
とじ針を編み地の裏側へ運び、左針の2目目にある裏目の手前側の脚へ表編みする向きで通します。糸を引き通しても、この裏目も左針に残します。ここまでで針上の目数は変わりません。
準備を終えた時点で先頭の2目が両方とも針にあることを確認してから、次の4動作に進みます。準備中に目が外れた場合は先へ進まず、その目を針に戻して通し方を確認してください。
反復の4動作:表off・裏on・裏off・表on
表off:先頭の表目を通して外す
左針の先頭の表目へ、とじ針を表編み方向に通します。その表目だけを棒針から外し、糸を引き通してやさしく整えます。次の裏目はまだ針に残っています。
裏on:2目目の表目を通して残す
表offで先頭の表目を外した後、編み地の表側から、いまの先頭にある裏目を飛ばし、その次にある2目目の表目へ、とじ針を裏編み方向に通します。糸を引き通し、この表目は棒針に残します。『裏on』の裏は目の種類ではなく、通す向きです。
裏off:先頭の裏目を通して外す
左針の先頭の裏目へ、とじ針を裏編み方向に通してから、その裏目を棒針から外します。引きすぎずに糸を整えます。
表on:2目目の裏目を裏側から通して残す
裏offで先頭の裏目を外した後、編み地の裏側から、いまの先頭にある表目を飛ばし、その次にある2目目の裏目へ、とじ針を表編み方向に通します。この裏目は棒針に残します。『表on』の表も目の種類ではなく、通す向きです。左針に3目以上あれば、再び表offから始めます。
Brooklyn Tweedの4動作は一巡で表目と裏目を1目ずつ外します。『offは外す、onは残す』と区別し、各動作の後に左針の先頭と2目目を見直すと、針先の別の目を誤って落としにくくなります。残りが2目になったら4動作の反復は止め、最後の処理に切り替えます。
最後の2目を外して留める:8目の練習片で数える
左針に表目と裏目の2目だけが残ったら、先頭の表目へとじ針を表編み方向に通して外します。続いて残りの裏目へ裏編み方向に通して外し、糸をやさしく引いて留めます。途中で新たに糸を切らず、最初に確保した糸端で通し終えます。縁を引き絞らず、糸端は作品の糸始末の方法に従って処理します。
練習するなら表1・裏1を4組並べた8目の平らな編み地が、目の残り方を追いやすい例です。準備の2回では8目のまま。4動作を1巡すると6目、もう1巡で4目、さらに1巡で2目になります。最後の表目と裏目を順に外せば、左針は空になります。この数字は8目の練習例であり、公式レシピの目数を変更する指定ではありません。
| 8目の練習例 | 左針に残る目 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 準備の2回の後 | 8目 | 先頭の表目から4動作へ |
| 4動作を1巡した後 | 6目 | 再び表offから |
| 4動作を3巡した後 | 2目 | 反復を止め、表目・裏目を順に外す |
| 最後の2目を外した後 | 0目 | 糸をやさしく留め、縁を確認する |
目が外れた・端がつれたときの切り分け
| 起きたこと | 確認する場所 | 戻り方 |
|---|---|---|
| 準備だけで目が減った | 準備の2目は両方とも残す | 通し始めへ戻り、外した目を針へ戻す |
| 縁の並びが乱れた | offとon、先頭と2目目を取り違えていないか | 間違えた通し方まで丁寧に戻してやり直す |
| 糸端が途中で足りない | 切る前に端幅の約3倍を確保したか | 無理に糸を引かず、練習片で必要量を見直す |
| 端だけつれる・波打つ | 通すたび強く引いていないか、本体の編み地と釣り合うか | 引き具合を練習片で調整し、必要なら別の伏せ止めも比較する |
やり直すときは、糸端を一度に強く引き抜かず、直前の通し方を一つずつ戻します。編み地や糸が傷むなら無理に続けません。Lion Brandも新しい伏せ止めを本番で使う前に練習片で仕上がりを確かめるよう勧めています。『伸びる方法』でも手加減によって端の形は変わるため、平らに置いた見た目と、必要な範囲で無理なく広がるかを両方見ます。
始める前と終えた後のチェックリスト
- レシピの伏せ止め指定を読み、イタリア式を試してよい編み地か決めた
- 平編みの左針の先頭が表目、次が裏目で、交互に並ぶことを確認した
- 端幅の約3倍を目安に糸端を確保し、とじ針へ通した
- 準備の2回は両方の目を針に残した
- 表off・裏on・裏off・表onを繰り返し、残り2目で止めた
- 最後の表目と裏目を順に外し、強く引かず糸を留めた
- 練習片の縁が本体と釣り合うか確かめ、必要なら方法や手加減を見直した
まずは表目と裏目がはっきり見える少数目の練習片で、準備と4動作を声に出しながら試してください。表裏の見分けに迷ったら関連記事へ、通常の模様に沿う伏せ止めと比較したいならその専用記事へ戻れます。公式リストウォーマーへ進むなら、原本の伏せ止め指定と親指穴を残す脇とじの手順を確認し、試した端の仕上がりを見てどの伏せ止めを使うか決めましょう。
よくある質問
- イタリア式の前にチューブラー段を編みますか?
- この記事のBrooklyn Tweedの方法は、追加のチューブラー段を編まずに一目ゴム編みから始めます。別のレシピに追加段の指示がある場合は、その指定を優先し、両方の手順を混ぜないでください。
- 準備でとじ針を通した2目は、棒針から外しますか?
- 外しません。先頭の表目へ裏編み方向に通し、次の裏目へ編み地の裏から表編み方向に通した後も、2目とも左針に残します。最初に外すのは反復の『表off』です。
- 『裏on』と『表on』ではどの目を通しますか?
- どちらも現在の先頭ではなく、その次の2目目を通して針に残します。裏onは編み地の表側から2目目の表目へ裏編み方向、表onは裏側から2目目の裏目へ表編み方向です。名称の表裏は目の種類ではなく、とじ針を通す向きを表します。
- 最初が裏目、または二目ゴム編みでもこの順番でよいですか?
- この記事は先頭が表目、次が裏目の一目ゴム編みを前提にしています。最初が裏目の並びをそのまま読み替えたり、二目ゴム編みへ同じ順番を当てはめたりせず、作品の指定とその編み地に対応した手順を確認してください。
- 公式の一目ゴム編みリストウォーマーはイタリア式を指定していますか?
- いいえ。公式レシピは『ゴム編みに沿ってゆるめに伏せ止め』と記すだけで、イタリア式を指定していません。この記事は端の伸縮性を比較したいときの任意の練習方法です。使うなら同じ糸の練習片で確認し、原本の親指穴と脇とじの指示は守ってください。
- イタリア式なら必ず縁のつれが直りますか?
- 必ずではありません。Brooklyn Tweedは伸びのある端として紹介していますが、糸やとじ針を引く強さ、編み地によって仕上がりは変わります。練習片で本体との釣り合いと必要な伸びを確かめ、合わなければ手加減や別の伏せ止めを見直してください。
参考にした基礎資料
- Brooklyn Tweed|How To Knit: Italian Tubular Bind Off — 表1・裏1の平編みを追加段なしで閉じる準備2回、表off・裏on・裏off・表on、最後2目、糸端は端幅の約3倍という一次手順を確認。
- Lion Brand Yarn|Finish Any Project: 3 Bind Offs Every Knitter Needs — 安定した基本の伏せ止めと、袖口など伸びが必要な端に使う伏せ止めの違い、練習片で仕上がりを確かめる推奨を確認。
- amilog公式|一目ゴム編みリストウォーマー — 自社レシピ原本の28目・44段・模様に沿うゆるめの伏せ止め・親指穴を残す脇とじを確認。イタリア式の指定とは解釈しない。



