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かぎ針編みの「○の倍数+○目」とは?作り目数の計算方法

模様編みや英語レシピで見かける「6の倍数+1目」「multiple of 4 plus 3」。式は短いのに、何目鎖を編むのか、立ち上がり鎖も含むのか迷いやすい表現です。まず倍数部分と追加分を分けて計算し、そのあとでレシピの作り目・1段目・完成目数へ照らし合わせると、迷いを減らして読み進められます。

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編み地と数え玉とかぎ針を並べた作り目計算のイメージ

まず答え

「Nの倍数+M目」は、まず「N × 倍数の組数 + M」で候補を計算します。たとえば「4の倍数+3目」を4目単位で3組置くなら、4 × 3 + 3 = 15目です。ただし、15が作り目鎖の数なのか、模様に必要な目数なのか、さらに立ち上がり鎖を足すのかはレシピごとに異なります。Notes、作り目の指示、Row 1の針を入れる位置、行末の完成目数を読み、1段目を編み終えたところで照合してください。

「倍数+目」の計算の要点を3つに整理した図解

この記事で分かること

  • 倍数部分は「N × 倍数の組数」、そのあとに指定された「+M目」を足す
  • 式が作り目鎖・模様に必要な目数・1段目完成目数のどれを指すかレシピで確認する
  • 立ち上がり鎖を別に足す場合があるため、1段目の開始位置と完成目数まで読む

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最初に見るのは、式・作り目・1段目の3か所

見る場所確認する内容分かること
multiple/○の倍数+○目N、M、倍数の組数模様が成立する目数の候補
Foundation/作り目鎖を何目編むか、追加の鎖があるか実際に作る鎖の合計
Row 1/1段目何番目の鎖へ入れるか、どこまで編むか立ち上がりや飛ばす鎖の扱い
行末の括弧内完成目数や模様の数計算と編み終わりが合うか

倍数の式だけを見て鎖を編み始めず、少なくとも作り目と1段目まで先に読みます。Craft Yarn Councilは、作り目の鎖数が1段目の前または1段目の中に書かれる場合があると説明しています。

同じ「+3目」でも、その3目が端の模様を作るための目なのか、別の役割を持つのかはレシピ固有です。役割を推測するより、書かれた順に指示をつなげて確認します。

「倍数」「くり返し」「+○目」を分けて考える

言葉この記事での意味
倍数 N模様1組が使う土台の目数4の倍数なら4、8、12、16…
倍数の組数N目単位を何組使うかという係数4目単位を3組なら4 × 3
追加分 M倍数部分の外側に必要な指定目数+3目なら最後に3を足す
合計候補N × 倍数の組数 + M4 × 3 + 3 = 15

Yarnspirationsは、たとえば「10の倍数+2」なら、10・20・30などへ2を加える考え方を説明しています。大切なのは、倍数部分へ追加分を一度だけ足すことです。くり返しのたびに+2を足すわけではありません。

文章レシピの「*からくり返す」は、段の中でどの命令を繰り返すかを示します。一方、倍数はそのくり返しを置ける土台の目数を示します。似ていますが、読む役割は別です。

作り目候補は3段階で計算する

  1. N・M・倍数の組数をメモする

    「6の倍数+1目」ならNは6、Mは1です。6目単位を何組使うかは、レシピで指定されているか、自分で幅を決められる模様なら試し編みを基準に選びます。

  2. 倍数部分を先に掛け算する

    6目単位を4組使うなら、6 × 4 = 24目と計算します。ここではまだ+1目や立ち上がり鎖を足しません。

  3. 指定の追加分を一度だけ足す

    24 + 1 = 25目が式から得られる候補です。次にFoundationとRow 1を読み、25が鎖の合計なのか、別の鎖を加えるのかを確認します。

  4. 1段目の終わりで照合する

    指定された鎖へ針を入れ、最後の指示まで編みます。行末に完成目数があれば数え、なければ模様のくり返し数と両端の処理が合うか確認します。

公式例1:13目単位を1組使うと25目

Craft Yarn Councilの講師向け資料にあるrippleの試し編みは「13目の倍数+12目」とされ、test swatchは鎖25目から始まります。計算は13 × 1 + 12 = 25です。

同じ資料には「6の倍数+1」で鎖25目、つまり6 × 4 + 1 = 25となるshellの例もあります。ここから分かるのは計算の形です。具体的な編み方や追加分の役割は、それぞれの模様の1段目を読んで確定します。

資料の指定倍数の組数(係数)計算結果
13の倍数+1213目単位を1組13 × 1 + 12 = 25
6の倍数+16目単位を4組6 × 4 + 1 = 25
3の倍数+13目単位を7組3 × 7 + 1 = 22

公式例2:4の倍数+3のあとへ、立ち上がり鎖を別に足す

Lion Brandのcardigan crochet-alongでは、模様が「4の倍数+3目」です。試し編みは4 × 3 + 3 = 15目と計算したあと、立ち上がり用の鎖1目を別に加え、鎖16目から始めています。

この例では「+3目」と「立ち上がり鎖1目」は別です。だからといって、すべてのレシピで立ち上がりを別加算するわけではありません。自分のレシピが同じ書き方をしているかを確認するための例として使います。

計算目数役割
4 × 3124目単位3組分の倍数部分
12 + 315レシピが示す模様の必要目数
15 + 116この試し編みで別に加えた立ち上がり鎖

式の数が何を指すかは、レシピの書き方で変わる

書かれ方読み方次に見る場所
Chain a multiple of N + M鎖数の指定として書かれている可能性が高い直後のRow 1と針位置
Stitch pattern is a multiple of N + M模様が成立する土台の目数を示すFoundationで鎖の追加分を確認
Work over a multiple of N sts編み入れる既存の目数を示す場合がある前段の完成目数と端処理
○の倍数+○目で作り目日本語レシピの作り目指定立ち上がりを含むか注記を確認

単語だけで決めず、文全体を読みます。Foundation chainと書かれていれば鎖の合計に近い情報ですが、stitch patternのmultipleなら、模様に必要な目数へ立ち上がり鎖を追加する場合があります。

翻訳されたレシピでは、原文のNotesやStitch Pattern欄も確認できると安心です。数字を転記するときは「式の結果」「実際に編む鎖」「1段目の完成目数」を別々にメモします。

作り目鎖数と1段目の完成目数は、同じとは限らない

Craft Yarn Councilの基本例では、鎖15目を作り、針から2番目の鎖へ細編みを始めると、1段目は細編み14目です。最初の鎖1目を飛ばすため、作り目鎖の数と完成目数が1つ違います。

長編みの例では、鎖17目から針を4番目の鎖へ入れ、飛ばした鎖を最初の長編みとして数えることで15目になります。何目飛ばしたかだけで完成目数を引かず、飛ばした鎖を目として数えるかもレシピで確認します。

作り目鎖を数える

作り目の結び目と針に掛かっている輪は鎖目へ含めません。数が多いときは、一定間隔でmarkerを付けると数え直しやすくなります。

最初に針を入れる鎖を確認する

針から2番目、3番目、4番目など、Row 1の指定に従います。立ち上がり鎖を目として数えるかは別に確認します。

完成目数を数える

1段目の最後でV字の頭を一つずつ数え、行末に書かれた目数または模様数と照合します。

幅を変えたいときは、倍数より先に試し編みを使う

  1. 指定の試し編みを先に作る

    同じ糸・針・模様で少なくとも1段目から数段を編み、1repeatのおよその幅と編み地の性質を確認します。

  2. 倍数の組数を前後の候補で比べる

    希望幅に近い整数を一つに決め打ちせず、たとえば4組・5組・6組の合計候補を計算します。追加分Mはそれぞれへ一度だけ足します。

  3. 1段目を編んで幅と端を確認する

    鎖だけの長さではなく、模様を1段以上編んだ状態で見ます。縮む模様、波打つ模様、幅が変わる模様があります。

  4. ウェアはsize指示を優先する

    衣服は増減、袖ぐり、襟、接合、着用ゆとり、必要糸量まで関係します。倍数だけを増減して作者のsize指示外へ変更できるとは考えません。

よくある誤読を切り分ける

誤読起きること確認する方法
+Mをrepeatごとに足す目数が多くなり、端の模様が合わないN × 回数のあとへMを一度だけ足す
+Mを必ず立ち上がりと考える鎖を重ねて加え、1段目が余ることがあるFoundationとRow 1で追加の鎖を探す
式の結果を必ず鎖数と考える立ち上がり鎖や飛ばす鎖が不足することがある式がstitchesかchainsか文全体を読む
鎖数と完成目数を同じにする正しい1段目でも間違いと判断してしまう飛ばす鎖を目として数えるか確認
幅だけでrepeat数を決める模様は成立しても作品の構造が合わないゲージ、端処理、size指示も確認

計算が合うのに1段目が余るときは、ほどく前に式の数、追加の鎖、最初の針位置、くり返しの停止位置を一つずつ確認します。複数を同時に変えると原因が分からなくなります。

編み始める前と1段目の終わりのチェックリスト

  • N、M、倍数の組数を別々にメモした
  • N × 倍数の組数 + Mの順で計算した
  • 式が鎖・土台の目・1段目完成目数のどれを指すか確認した
  • Foundationまたは作り目の指示を最後まで読んだ
  • 立ち上がり鎖を別に足す指示があるか確認した
  • Row 1で最初に針を入れる鎖を確認した
  • くり返しをどこで止め、最後に何を編むか確認した
  • 1段目の完成目数または模様の数を照合した
  • 幅を変える場合は試し編みとゲージを確認した
  • 衣服は作者のsize・成形指示から外れていないか確認した

計算の次は、鎖編みと固定されたレシピで確認する

鎖の数え方がまだ不安なら、鎖編みguideで結び目と針の輪を数えないことを確認してから進みます。1段目の針位置、立ち上がり鎖、文章patternの反復範囲は、それぞれの関連記事へ分けて確認できます。

無料のスクエアシュシュは、手順内で指定されたまとまりを順番にくり返す練習に使えます。ただし、このrecipe自体を「○の倍数+○目」の計算例として扱うものではありません。まず指定どおりに編み、反復を読む感覚をつかむ次の一歩として利用してください。

まとめ:計算してから、レシピの1段目で確定する

「Nの倍数+M目」は、N × 倍数の組数 + Mで候補を出します。追加分Mは一度だけ足しますが、その役割や立ち上がり鎖の扱いはレシピ固有です。

計算後にFoundation、Row 1の開始位置、行末の完成目数を読み、1段目で照合すれば、鎖が余る・端の模様が合わないというつまずきを早い段階で見つけられます。幅を変えるときは、式だけで決めず試し編みとゲージも確認しましょう。

よくある質問

「6の倍数+1目」で6目単位を4組使うと何目ですか?
6 × 4 + 1 = 25目が式の結果です。ただし、実際に鎖25目を作るのか、立ち上がり鎖をさらに足すのかは、レシピのFoundationとRow 1を確認してください。
「+○目」は立ち上がり鎖ですか?
必ずしもそうではありません。端の処理など模様固有の追加分で、立ち上がり鎖を別に足すレシピもあります。追加分の役割を推測せず、Notes、作り目、1段目の指示を優先します。
multiple of 4 plus 3は、4・7・11・15目という意味ですか?
一般には4の正の倍数へ3を足すため、7、11、15、19…が式に合う候補です。ただし、最小のrepeat数や作品に必要な幅はレシピで確認します。4目だけは+3を足していないため、この式の候補ではありません。
作り目鎖数と1段目の完成目数が違っても大丈夫ですか?
違うことがあります。1段目の最初に鎖を飛ばし、その鎖を目として数えない場合や、飛ばした鎖を最初の目として数える場合があるためです。行末の指定目数と立ち上がり鎖の扱いを確認してください。
倍数の組数は自由に決められますか?
模様集の平らな試し編みなど、自分で幅を決められる場合は整数の候補を比較できます。ただし、最低repeat数、端処理、完成寸法、成形が指定された作品では自由に変更できません。
倍数が合えば、希望の幅になりますか?
式は模様が成立する目数候補を示すだけで、完成幅は保証しません。糸、針、編む強さ、模様で幅が変わるため、同じ条件の試し編みとゲージで確認します。
ウェアの作り目も倍数だけで増やせますか?
おすすめしません。ウェアは増減、袖ぐり、襟、接合、着用ゆとり、必要糸量まで関係します。作者が用意したsize指示とゲージを優先し、倍数だけで別sizeを作れるとは考えないでください。
1段目で鎖が余ったら、すぐほどくべきですか?
先に、式の結果へ追加の立ち上がり鎖を重ねていないか、最初に入れる鎖、くり返しの停止位置、行末の端処理を確認します。原因を一つに絞ってから、必要な位置まで戻ります。

参考にした基礎資料

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